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アスベストのある空き家が、大地震の障害になってしまうかも!

アスベスト

空き家

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あの東日本大震災では、全壊の家屋、半壊の家屋が多数出ました。

 

そこにアスベストがどう関与しているかとても気になる問題です。

 

能登半島地震もあり、これほどまでに大きな地震が起これば、みなさんの震災に対しての対策意識は、今まで以上なのではないでしょうか。

 

そこで、決して無視してならないのは、目に見えない存在であるアスベストです。

 

【東日本大震災】大地震でのアスベストの障害

 

2011年(平成23年)3月11日午後2時46分に東日本大震災が起こりました。

 

地震が発生してからほぼ1ヶ月たった状況下で、瓦礫を単に寄せてある状態だったのですが、その中にアスベスト建材が大量に存在していました。

 

一例ですが。「青石綿」が鉄骨からあたり一面に巻き散らされていたりしたのです……。

 

解体工事には地元の自治体も協力し、鉄骨解体を行ったのですが。このようなリスクの高い建築物が1棟だけでもあれば、周辺への飛散リスクもがぜん激増しますし、費用的にも大変です。

 

青石綿(クロシドライト)とは、他のものと比較して特に繊維が細く、飛散しやすいため、健康リスクが高いと言われています。

 

災害時、倒壊した建築物からアスベストが飛散する危険がある

 

地震などの災害時において、建物が倒壊・損壊することによって、アスベストを含む建材が外部に露出し、アスベストが飛散するおそれがあります。

 

飛散してしまったアスベストを吸い込むことで深刻な健康被害を生むおそれがあります。

 

ですから、被災した空き家などには、むやみに近づくことをせずに、やむを得ずその空き家近くで作業しなければならないという場合には、アスベストを吸ってしまうのを防ぐため、防じんマスクを正しく装着する必要があります。

 

しかし、このような状況下では、どうしてもアスベストによって、復興作業もかなり停滞してしまうことでしょう。

 

普段、何事もないような顔をしていても、震災時には、このような感じでアスベストはかなり目に見えない大きな障害物となります。

 

震災時、アスベストとの向き合い方

震災時、被災した家屋と向き合うときには、防じんマスク(粒子捕集効率95%以上)を着用することはとても大事なことです。

 

また、成形板(スレート材等の建材)を片付けたり、処分する作業を行う場合には、散水し、湿潤化させるようにします。

 

そして、むやみやたらにハンマーで破壊してしまったり、カッターで切り刻むなど、粉じんを発生させてしまう行為をしないことはとても大事なことです。

 

アスベストは築年数の古い空き家の様々な箇所に使用されている可能性がある

 

アスベストを含む建材は、築年数の古い家屋等のいろいろな箇所に使用されている可能性があります。

 

特に、アスベストを含んだ「吹付け材」であったり、「保温材」あたりは、飛散性が高く、要注意対象です。

 

吹付け石綿とは、アスベストとセメントを一定の割合で水をプラスして混合し、吹き付け施工したものをいいます。1956年ごろから1975年ごろまでは積極的に使用されていました。

 

保温材には、珪藻土保温材、ケイ酸カルシウム保温材、バーミキュライト保温材などさまざまあります。アスベストを含んだ保温材が使用されるようになったのは、1920年頃から1987年までの期間です。

 

その他に、アスベストを含む成形板(スレート材など)があります。スレートとは、粘板岩やセメントを薄板状に加工した建築材のことで、屋根材であったり、外壁材として使用されてきました。

 

たとえば、アスベストを含んだスレート材は、通常の状態であれば、ほぼ飛散のリスクは存在していないと言っていいのですが、建材が破損するなどによってアスベストが飛散する危険が出てきます。

 

空き家の所有者の方々へ

最近では、人たちが高齢化するにともない管理が行き届かない空き家の率が増え続けているのですが。建築物などの損壊箇所あたりからアスベストの飛散のおそれがある場合、空き家の所有者の方々は、アスベストの飛散、ばく露防止のための応急措置を行う必要があります。

 

空き家の周辺を立入禁止にして、すみやかにばく露防止措置を講じ、空き家の養生や散水、薬液散布の飛散防止措置をしっかり行うようにしたいものです。

 

できるだけ複数の応急措置を行うことが賢明ですが、難しい……という場合には、以下の表の優先順位に従って、措置を講ずるよう努力しましょう。

 

1:ビニールシートなどによって飛散防止を図ることが何よりも大事です。

 

2 :散水・薬液散布   水・薬液……などの散布を行って、湿潤化・固形化等の措置を行います。

 

3 : アスベストへのばく露を阻止するため、対象建築物の周囲をロープで区切って、立入禁止にする。

 

アスベストのことをなんでこんなにも注意喚起しているのかといえば、その繊維が空気中に浮遊した状態にあると、人が吸入した場合、肺ガンなどの原因になる可能性があるからです。

 

しかし、固定され空気中に浮遊しない状態では、健康障害をおこすことはないといわれています。

 

ただし、そうは言うもののそこにアスベストが存在していれば、近隣住民の方々の不安も消えないでしょうし、地震によって破壊し、繊維が飛散するおそれがあります。

 

天井裏であったり、壁内部にある吹付けアスベストは、通常の使用状態では室内に繊維が飛散する可能性は低いと言われているのですが、通常でないシーンは、今後いくらでも起こりうると考えるべきでしょう!

 

まとめ

雨が降れば、アスベストの飛散を抑えることができるのですが、アスベストは水に溶ける訳ではありませんので、再び乾燥すれば、また飛散する恐れがあります。

 

大雨で、海や川に流されたり、正しく除去を行わない限り、消滅することはないので、いずれ真剣なアスベスト対策が必要ではないでしょうか。

 

アスベスト問題は、専門業者に相談することがおすすめです。また、不法投棄、不適切な処理が行われないためにも、信頼できる業者を選び、法令に従った処理が必要です。

 

解体アスベスト相談窓口は、解体工事、アスベストにおけるいろいろな問題を気軽に相談することができる問い合わせフォームです。

 

ぜひ一度気軽にご相談ください。

 

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