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使用していない空き家を「民泊」として活用
空き家
解体
空き家をどうにかして、有効活用できないものか考えている方々も多くいらっしゃることでしょう。
空き家をお持ちであれば、「民泊」をはじめるのもアイデアであるのかもしれません。
民泊とは、宿泊用に提供される個人宅の一部であったり、空き家などに宿泊することです。
民泊であれば、なんだか気軽にはじめられるような気もしないではないのですが……。実際にどうなのでしょうか。
目次
空き家で民泊をはじめるメリットとは何か
空き家で民泊をはじめるメリットはたくさんあります。
まずは、使用されていない空き家を有効活用でき、かつ、収入を得られることですね。
空き家をそのままの状態にしていれば、税金や維持費が無駄にかかるだけかかり、収益というものは、ゼロ円です。
全然使用していない空き家ですし、そこに思い出など残すことはできるのかもしれませんが、物理的には何も得はしません。
そのような空き家であっても、宿泊施設として民泊活用すれば、「宿泊料」というものを我が収入にすることができます。
空き家で民泊をスタートできれば、別に新しく不動産を取得するためのコストもかからないため、初期費用を抑えることができ、出足上々でスタートできます。
また、空き家を民泊として運営することで、資産価値向上を期待することができます。
空き家をそのまま放置し、築年数が長くなってしまったり、建物が劣化していけば、それだけ資産価値は低下していきます。老朽化が進行すれば、その空き家は売ろうと思うときには不利になってしまうでしょう。
しかし、民泊として収益を出している空き家であれば、高く売れる可能性があります。それは、居住用不動産ではなく事業用不動産として売れる可能性を見いだせるからです。
事業用不動産では、どの程度利益を出しているかあたりのことで価値が変動します。収益が出ている空き家であれば、不動産価値はアップし、売ろうと思うときも順風満帆かもしれません。
それでも空き家を民泊にするデメリットがある
しかし、空き家で民泊をはじめるのは、いいことばかりではありません。デメリットもあるため、そちらの方もしっかりとらえておきましょう。
これから民泊をスタートしようと思う方々が、ごく素人であれば、何もノウハウはありませんし、「やっぱり私には民泊の運営は無理……」ということになってしまうかもしれません。
空き家民泊で安定収入を得るのは難しいことかも……
民泊を運営したところで、毎月固定して予約が入るか全くわからないため、真剣に民泊で生活していこうと思っても、そこから安定的収入を得るのはなかなか厳しいことです。
利益を出すことができるかどうかは、当然景気にも左右されるでしょうし。大雨や地震など自然災害で大きなとばっちりをくらう可能性だってあります。
宿泊する方々がいなくても、空き家の維持費だけがかかり、毎月赤字になってしまう可能性だって否定はできません。
民泊の運営の仕方によって年間宿泊日数の制限がある
住宅宿泊事業法(民泊新法)で運営している民泊であれば、年間で稼働できる宿泊日数は180日までという制限があります。
それでは、1年のほぼ50%しか運営することができないため、宿泊施設の需要が高まる時期を狙って計画的に運営すればいいのかもしれませんが、素人目線では、なかなか厳しかったりするのではないでしょうか。
ただし、旅館業法に則り民泊の許可を取得して運営すれば、365日民泊として運営できます。
「住宅宿泊事業法(民泊新法)」、「旅館業法」とはなんなのでしょうか。
私はただ、使用していない空き家を有効活用したいだけ……。
そんなのんきなことを言っているのではなく、民泊をスタートするためには法律の勉強だってガッツリと必要です。
空き家民泊は、宿泊者とのトラブルが発生するかも……
空き家を活用し、民泊を運営すれば、夜中に騒いでうるさい……などと言った、近隣住民とお客様とのトラブルが発生する可能性だって充分にあります。
トラブルが起きれば、クレームに対応しなければならないですし、近隣住民の方々へ謝罪したりするなど、運営者の立場として誠意を持っての対応が必要です。
| 内容 | 件数 |
第1位 | セキュリティ問題 | 1,012件 |
第2位 | 騒音問題 | 845件 |
第3位 | ゴミ問題 | 537件 |
出典:民泊POLICE「苦情ランキング」(2018年8月現在)
こちらの表は、民泊で近隣問題が起こる原因のランキングです。
宿泊者も異国で大胆になってしまうのでしょうか、危険なナイフを持った外国人が近隣敷地に入り、木を勝手に切っていた……とか、中国人が近隣敷地に入りこんで、勝手に他人の物干しに洗濯物を干していた……などと、深刻な問題も頻繁に起きています。
勝手にお持ち帰り……
また、せっかく運営者の方がお客様のために用意してあげたドライヤーやシャンプーなどのアメニティが盗まれることもよく起こりうることです。
ホテルでは歯ブラシやスキンケア用品などのアメニティが持ち帰れるため、民泊でもそのようなものと同一視し、持ち帰れると勘違いしている方々が多いようです。
返してもらうため損害賠償請求をしても、コストだけが高くなってしまうので、ほとんど泣き寝入りでしょう。
予約よりも人数が多い
予約した人数よりも多い人数で宿泊される事例も散見します。4人程度で予約しておいて、実際は10人以上で滞在するケースです。特に家主不在の民泊を運営している場合、人数のごまかしに気付きにくいため、チェックアウトした後、掃除のときなど気付くことがほとんどです。
ゴミ出しルールを守らない
ゴミ出しに関しては、それぞれ自治体によって分別方法やゴミの収集日が決められているため、外国人と言えどもそのルールに従う必要があります。
日本人であっても、はじめて泊まる場所のゴミ出しのルールを正確に知らず、適当に捨ててしまったり分別しなかったりする方々がいます。「そんなことは私には関係ない……」と思っている方々もいるでしょうし。
適切にゴミ出しをしないと、結局、他の住民からクレームがどっと押し寄せるかもしれません。
業務停止の可能性がある
クレームが発生しているにもかかわらず、放置して運営していれば、業務停止を言い渡させる可能性だって充分に考えることができます。最悪であれば、運営者の方に罰則が科せられることも珍しくありません。
老朽化した空き家であればリフォームのお金がかかってしまう
ボロボロの空き家を民泊として提供しても、なかなか気持ちよく住んではいただけないでしょう。
そこで、空き家をキレイに見せようと、リフォームをしようと思えば多額の費用が発生します。その後、お客様が多くいらっしゃってもとをとることができればいいのですが。
物件の状態によっては、リフォーム費用が新築購入価格よりも高くつく場合があります。それでは、果たして民泊の選択肢は正しかったのでしょうか……。
【空き家を有効活用】民泊というイメージは定着しているのか
かつて、「民泊」という言葉が、やたらメディアをにぎわせていたころがありました。それと比較すれば、現在、その言葉自体あまり聞かなくなってしまった……と言ってもいいのではないでしょうか。
そもそも民泊は、話題性と同時に、かつてあまりにもトラブルが多すぎて、いいイメージを持っている方々が少なくなってしまったといいます。
事実、民泊市場は縮小していたのは事実です。民泊事業を廃止する理由で最も多かったのは、思っている収益を見込めないからです。
そして、コロナ禍の影響も存在しています。
民泊に関する法律が整備された
現在、コロナで撤退してしまった民泊業者はその後ほとんど戻ることはないと言いますが、逆にコロナ後に新しく民泊をスタートする方々がいます。
その理由は、コロナ以前、制度が何回も変更し、わけがわからなかった……という問題があったのですが、コロナ後あたりは民泊に関する法律が整備されたため受け入れやすくなったからだということができます。
旅館業法の一部改正を行う法律が施行されたのは、2023(令和5)年のことなのです。この改正によって、たとえば、カスタマーハラスメントに当たる特定の要求を行った者の宿泊を拒むことができることとされています。
民泊に関する法律が整備されて、なんとか落ち着き感をもたらしたのは実はごく最近のことだったのです。
まとめ
放置している空き家があれば、「民泊」も選択肢に入れて検討するといいでしょう。民泊も空き家活用の有効的手段です。
なんとなく、空き家を役立たせることができれば……という思いで運営している分にはいいかもしれませんが。
それでも、真剣に儲けを出そうと思えば、ノウハウについてしっかり学ぶ必要があります。
民泊をはじめたものの、お客様が誰も来てくれない……というのでは、
固定資産税
都市計画税
光熱水費
保険料
……と言った負担だけがかさんでしまうことになります。
民泊もいいですが、他にもっといい方法はないのか、比較して検討することも大事です。
解体アスベスト相談窓口は、空き家活用方法、解体工事におけるいろいろな問題を気軽に相談することができる問い合わせフォームです。
場合によっては、解体して更地にすることが、所有者の方々にとって一番いい方法であるかもしれません。
一度、気軽に解体アスベスト相談窓口に聞いてみるといいでしょう。