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解体工事前に知っておきたいこと 周囲への影響と対策
解体
解体を行ううえで、環境に配慮した工事が行われる必要があります。
この記事では、解体業者の、廃棄物の分別&リサイクル、騒音&振動、また、安全対策への取り組みについて解説します。
目次
廃棄物を適切に分別&リサイクル
まず、家屋などを解体した後に発生する廃棄物を適切に分別&リサイクルしなければなりません。
解体業者では、金属、コンクリートなど再度利用することができる資源は回収し、有効的に活用することを促進していきます。このような方法によって、自然資源を節約することができ、かつ、廃棄する量を削減することが可能となります。
解体された廃材は、回収、かつリサイクルされることで、再び建材として新しい建築に使用されることがあります。
そのような意味では、新しいものと古いものは完全に切り離された関係ではなく、密接に関わりあっているのです。
かつ、そのような姿勢こそが、環境負荷を最小限にとどめる最良の取り組みなのです。
そのようなサイクルを、解体業者だけでなく、建物に住んでいらっしゃる方々も了解し、環境への配慮と持続可能な社会の実現に参加する意識が必要です。
騒音と振動
また、解体作業をしている最中に発生してしまう騒音や振動に対しても配慮が必要となります。
解体業者では、防音パネルを設置することであったり、騒音計を使用したり、振動計測や防振材の使用などが行われ、周辺住民への影響を最小限に抑えます。
これにより、快適な生活環境を保ちながら解体工事を行うことができます。
徹底した安全対策
解体作業における安全対策の徹底は必要不可欠です。仕事をしているスタッフの安全も確保しなければならないですし、いつでも事故リスクゼロを目指していかなければなりません。
特に解体現場は、危険性がともなう場所であるため、解体工事を行ううえで適切な安全装備を着用し、作業環境の整備が徹底される必要があります。
解体工事に関わるスタッフは、安全ヘルメットであったり、保護めがね、安全靴……などと言った適切な装備を身に着け、作業現場での安全性を確保します。
さらに、解体業者は常に安全教育の実施を行うよう心掛け、それを通じ作業スタッフ全員に安全意識を浸透させることが大事です。
解体業者主導の適切な安全教育が行われることで、作業スタッフは、様々起こりうるリスクをあらかじめ認識することができ、安全に作業を行うための知識、技術を身につけることができます。
安全対策を徹底することは、作業スタッフの安全性を確保する意味合いだけではなく、依頼主の方々であったり、ご近所の方々の安心感を高める役割も担っています。安全な作業環境を整えるからこそ、解体工事をスムーズに進行させめことができ、トラブル&クレームのない完了を迎えることができます。
アスベストを使用した建物を解体する流れ
アスベストは、現在は人の身体への有害性が問題視され使用禁止になっています。
アスベスト自体はとても小さく、空気中に飛散しても目で見て確認することができません。
知らず知らずのうちに吸い込み続けてしまったアスベストは、身体の中で吸収されないまま肺に刺さったまま残ります。
肺に残ったアスベストによって引き起こされる健康被害は、実際問題、直ぐに症状があらわれる訳ではありません。15から40年あたりの長い潜伏期間を経過して発症するため「サイレントキラー」とも呼ばれることがあります。
アスベスト含有建材を使用した住宅の解体は、まだまだ予断を許さず、今後2040年ごろ最高のピークを迎えると言われています。
ご近所の方々に健康被害を拡散させないためにも、適切な解体工事が行われる必要があります。
いい加減な解体工事を行うことで、すぐにアスベスト被害を広範囲に広げてしまうことになります。このような事態を防ぐために、国土交通省では、飛散のリスクに合わせた作業レベルを取り決めしています。
以下を確認して下さい。
レベル1(著しく発塵性が高い)
こちらは、防火材や外壁の仕上げ塗材など、アスベスト含有吹き付け材が対象となります。
撤去工事をするときには大量の粉塵が発生するリスクがあり、アスベストの濃度も著しく高く、業者スタッフも特に細心の注意を払う必要があります。
高濃度、かつ大量の粉塵に対応することができる防塵マスク、防護服……など適切な保護具の使用が必要され、徹底した暴露(ばくろ)防止対策も必要不可欠です。
解体工事を行ううえで、作業場を隔離することであったり、更衣室や洗身室の設置、届出が必要となります。
レベル2(発塵性が高い)
こちらは、アスベスト含有断熱材、保温材、耐火被覆材などが対象となります。レベル1に準じた厳格な暴露(ばくろ)防止対策が必須です。
作業場の隔離や更衣室や洗身室の設置、届出が必要となります。
レベル3(発塵性が比較して低め)
こちらはアスベスト含有スレートやビニル床タイルなど、主として成形板の建材が対象となります。
セメントや樹脂で固められているので、アスベスト自体飛散しにくいですが、切断や破砕作業を行うことで発塵します。
水、薬剤の散布など湿潤対策を行ったうえでの手壊しが基本スタイルで、スタッフは適切な作業着、防塵マスクを装着し、作業を行います。作業場の隔離、更衣室や洗身室の設置、届出は必要ありません。
解体業者は、まずは、建物の現地調査を行って、調査結果を施主さんに書面で報告することが義務付けられています。
作業レベル1、2の解体工事の場合は、あらかじめ届出が必要となります。
解体工事は、「石綿ばく露防止対策などの実施内容」を作業している現場のわかりやすい場所に掲示して行います。
アスベスト除去工事は、水や飛散防止剤をまき、作業部付近の湿潤化をおこなったうえで丁寧に実施されていきます。
さらに、除去されたアスベスト建材は、破れることのないプラスチック袋に入れ、二重にして梱包、または、堅ろうな容器に密封し保管する必要があります。そのときには、中に入っているものがアスベスト廃棄物であることを明確にする必要があります。
最後に。使用した道具に付着しているアスベストも除去し、作業場内をキレイに清掃します。
集めたアスベスト廃棄物は、最終処分場へと運搬されます。
まとめ
いかがでしょうか。今回は、解体業者が行う、解体工事における安全・周囲への配慮、取り組みについて解説しました。
解体アスベスト相談窓口では、解体工事における様々な不安や疑問を相談することができる問い合わせフォームです。
解体工事は、いたってわかりづらい問題でもあるため、まずは依頼される方々も気軽に相談する姿勢が大事ではないでしょうか。
まずは、こちらで、解体業者の信頼を確保するための取り組みをご確認ください