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放置された空き家に、ご近所の方々は大迷惑している?
空き家
解体
放置されたままの空き家は、近隣トラブルを起こす大きな要因です。
今回は、このことについて取り上げました。
いろいろ対策も取られているのですが、まだまだという感じではないでしょうか。
目次
空き家で起こりうる近隣トラブルとは
空き家を放置したままであれば、以下のようなことが起こり、近隣住民とのトラブルが起こる可能性大です。
伸び放題になった庭の草木
空き家を放置したままであれば、お庭の草木が伸び放題になってしまうでしょう。
草があたり構わず、生い茂ってしまうことによって、ダニだって、蚊だって大量発生する危険が指摘されています。
どうしてなのかといえば、蚊は草地で休む習性をもっていますし、マダニあたりは草地に潜んでいることが多いからです。
このような害虫が安易に大量に発生すれば、当然ですが、近隣住民の方々にとってとんでもない大迷惑!です。
あなたが空き家所有者であれば、矢のような苦情!が一杯入ってくるでしょう。
もちろん、あなたは、そのような苦情をひとつひとつ真摯に対応しなければなりません。
それは、空き家を管理することよりも大変なことです。
そして、空き家を放置すれば、庭木の枝も伸放題……。
結果、伸びた枝が近隣の方々の敷地まで侵害してしまい、またまた隣家の住民にとって大迷惑です。
不法投棄されたゴミの山
放置された空き家は人の目にさらされないため、ゴミが不法投棄されやすくなります。
空き家自体が放置されている状態であるため、当然ですが、投棄されたゴミ類も放置され、山積み状態です。
やがてゴミの山は腐敗し……、クサいニオイとともにゴミからコバエやら害虫やらが大量発生します。
そのような事態になれば……。近隣住民の方々もたまったものではありませんよね。
また、放置されたままの空き家は、放火魔にも狙われやすいデメリットがあります。
倒壊する危険性がある
今後、空き家の老朽化が進行すれば、倒壊のリスクもおのずと高まることになります。
もしも、空き家が倒壊してしまって、近隣の方々のお家を全壊させてしまったり、人が崩れた建物の下敷きになって亡くなってしまったら……、あなたは隣家のために残りの人生、一生涯つぐなう必要があります。
地域全部の資産価値が下がる?
みなさんの住んでいる地域の空き家でいろいろな不吉な事件が起こってしまえば、近隣住民の方々は不安でしょうし、事件の要因である空き家の所有者であるあなたに対して、不信感を抱きます。
事件が大々的にニュースになれば、犯罪が起きた空き家が存在している地域として、地域全体の不動産の資産価値が下がってしまう恐れもあります。
そのような事態になれば、当然、住民の中には「あなたがしっかり空き家を管理しないから、私たちまで迷惑を受けた!」と、所有者に矢のようなクレームを突き付けてきます!
この空き家は問題あり!!と思ったとき、近隣の方々は、まずは、なんとかしてくださいよ!と、その家に住んでいる人に対して、クレームを言いたいところでしょう。
しかし、空き家が抱えている厄介な問題は、行っても、そこに誰が住んでいるのかわからないケースが多いことです。
空き家の占有者にクレームを言いたいが……。
土地であったり、建物に対して責任を負うことになる者については、民法第717条によってルールが定められています。
条文では、工作物の占有者が第一に責任を負うと規定されています。
土地の工作物の設置、保存に瑕疵があることで他人に損害を生じた場合、その工作物の占有者が、被害者に対してその損害を賠償する責任を負います。ただし、占有者が損害の発生を防止するのに必要となる注意をしているときには、所有者が損害を賠償する必要があります。
占有者とは……、該当の土地や建物を事実上支配している人たちのことであり、主に使っている方々です。所有者は、土地建物の所有権を有する者であり、賃貸住宅の場合は賃借人が占有者になります。
誰が住んでいるかわからない空き家の場合
空き家が発生するよくあるパターンですが、そこにいた住人が亡くなってしまい、子どもさんが相続したのはいいですが、誰も住んでいなかったり、賃貸用物件ではあるけど、借主がいない……という状況です。
空き家が原因でトラブルが起きたときにも、そこには誰も住んではいないわけですから、近隣の方々がクレームをつける相手は、「所有者」となることが多いでしょう。
近隣の方々は、空き家問題とどう向き合えばいい? 自治体の対策
自治体でもこのような問題を深刻に受け止めています。
それが、「特定空き家」に指定することです。
特定空き家とは、自治体から景観的に、安全的に、衛生的に問題があると判断された空き家のことですね。
そもそも、特定空き家に指定される最初のステップが、所有者に苦情を言っても埒が明かない……と判断した近隣住民の方々が、自治体の役所へ行き、相談することだと言っていいでしょう。
実際、急激な空き家増加を受けて、多くの自治体が空き家に関する苦情に対応している現状があります。
空き家の所有者は簡単にわからないでも、苦情の受付窓口は、インターネットで簡単に見つけることができるのではないでしょうか。まさに、苦情の矛先が、やむなく、自治体に向いてしまった感じですね……。
しかし、そんなに簡単にことは進まない
空き家の所有者等の調査は、空家特措法に基づいて、固定資産税課税台帳であったり、戸籍謄本、住民票、登記事項証明書などを確認することによりスタートします。
しかしですね……。既に、所有者が亡くなっていたりし、相続登記されていない状態の相続人調査や、所有者等の住所変更手続きの不備によって現住所が不明の場合の所在調査などについて、所有者やその所在地の特定にも数か月~半年以上かかることが多々ありますし、かつ、最終的には所有者やその所在がわからないままの場合もあります。
まとめ
空き家問題について一番モヤモヤしているのは、近隣の方々ではないでしょうか。
自治体に相談すれば、簡単に片付くのかといえば、それも違っているのです。自治体だって、ほとほと困っている現状があります。
何よりも、もっと空き家を管理している方々が重大さを認識するべきでしょう。
解体アスベスト相談窓口は、空き家問題や、解体工事におけるいろいろな問題を気軽に相談することができる問い合わせフォームです。
空き家を所有している方々は、積極的にこのような場所に相談をしてみることからはじめるといいでしょう!
ぜひ一度気軽にご訪問ください。
空き家を放置し、近隣住民からの苦情にも対応しないでいると、最終的に自治体から「特定空き家」に指定され、行政処分を受ける恐れがあります。