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アスベスト(石綿)による健康被害とは - よくある質問10選

 アスベスト(石綿)に対して不安を抱えている方々が多くいらっしゃることでしょう。

 

まずは、アスベストにはどのような健康被害があるか正しく知ることが大事です。

 

今回は、アスベストに対してよまある質問をまとめました。

 

アスベストについてわからないことがあれば、まずは、こちらを確認したください。

 

 

Qアスベストとはなんなのでしょうか。

 

Aアスベストは、天然に産する石綿(せきめん いしわた)のことです。日本で使用されていた代表的なアスベストには、

 

  • 蛇紋石族の白石綿(クリソタイル)
  • 角閃石族の茶石綿(アモサイト)
  • 青石綿(クロシドライト)

 

があります。

 

その繊維は、とても細いため、研磨機、切断機などの使用、飛散しやすい吹付け石綿などの除去において必要な措置が行われないと石綿が飛散し、人が吸入してしまうリスクがあります。

 

以前、ビルなどの建築物において、保温断熱のためアスベストを吹き付ける作業が積極的に行われていたのですが、それは、既に昭和50年には禁止されています。

 

その後も、アスベストは価格がリーズナブルな材料であったため、スレート材、ブレーキパッド、防音材、断熱材……などで有効活用されてきたのですが、それも現在は、原則として製造が禁止されています。

 

アスベストは、そこにあること自体がすぐに問題につながるという訳ではなく、飛び散ってしまうこと、吸い込んでしまうことが問題であるため、「労働安全衛生法」、「大気汚染防止法」、「廃棄物の処理及び清掃に関する法律」などで現在、飛散予防の対策が取られています。

 

Q私のお家もアスベストのリスクがあるのでしょうか。

 

Aみなさんのお宅にも、耐火被覆材としての吹き付けアスベスト、屋根材、壁材、天井材としてアスベストを含むセメントなどを板状に固めたスレートボードが使われている可能性は充分にあります。

 

アスベストは、繊維が空気中に浮遊した状態であると危険性が増すことになります。

 

吹きつけアスベストが使われている場合、劣化によってその繊維が飛び散るリスクがあります。板状に固めたスレートボードであったり、天井裏、壁の内部にある吹付けアスベストは、通常使っている分には、お部屋に繊維が飛び散る可能性は低いと考えていいでしょう。

 

吹き付けアスベストは戸建て住宅の場合通常であれば使用されていないのですが、マンションの場合、駐車場などに使われている可能性があります。

 

Qアスベストが原因で発症する病気にはどのようなものがあるのでしょうか。

 

A世界保健機関(WHO)の報告によれば、アスベストの繊維は、肺繊維症(じん肺)であったり、悪性中皮腫、肺がんを起こすリスクがあると伝えられています。

 

アスベストの健康被害は、アスベストを扱ってすぐに起こるわけではなく、長い期間を経て起こります。例えば、中皮腫であれば、おおよそ35年という長い潜伏期間があり、発病するケースが多いです。

 

仕事上アスベストを扱っている方々などは、特に、その作業方法にもよるのですが、アスベストとの距離が近いことになるので、定期的に健康診断を受ける姿勢をもつようにしましょう。

 

Qどの程度の量のアスベストを吸い込んだら発病してしまうのでしょうか。

 

 

Aアスベストを吸い込んだ量と、中皮腫、肺がんなど病気とには相関関係があると言われているのですが、たとえば、短期間の低濃度曝露における発がんの危険性などについて、わからない点はまだ多くあります。

 

現時点の段階では、残念なことですが、どの程度以上のアスベストを吸えば、発病するのは明確な訳ではありません。 

 

Q 吸い込んだアスベストは除去できるのでしょうか?

 

A既に身体に吸い込んでしまったアスベストの一部は異物として痰のなかに混じり、身体の外に排出することはできるのですが、大量のアスベストを吸い込んでしまった場合や、大きなアスベストは除去されないまま、肺の中に蓄積してしまうことになります。

 

 

Qアスベストを吸い込んだ疑いがあれば、被害がおきているかどのような検査でわかるのでしょうか。

 

 

Aアスベストに関しての健康診断は、問診や胸部エックス線検査を行って、必要に応じて胸部CT検査であったり、気管支鏡検査などを行っています。

 

 

Qアスベストが原因で発症する疾患に特有の症状はあるのでしょうか。

 

A 次の症状がある方々は、医療機関に相談するようにしましょう。

 

  • 息切れがひどい
  • 以前と比較して、痰の色が違う
  • 痰に血が混ざっている
  • 胸や背中の痛みが継続している
  • 顔色が悪い
  • 爪の色が紫っぽい
  • 顔が腫れぼったい
  • 手足がむくんでいる

 

 

Q肺がんの発病を予防するためにはどうすればよいのでしょうか。

 

Aアスベストを吸い込んだ方々すべてが発病するというわけではないのですが、喫煙によって肺がんになる危険性が増大することが報告されています。喫煙していらっしゃる方々は、今からでも禁煙は検討した方がいいのかもしれません。

 

Q健康被害の認定と補償をうけることはできるのでしょうか。

 

Aお仕事でアスベストを吸い、アスベストによる疾患にかかってしまったり、死亡した場合、業務上の災害として労働基準監督署の認定を受ければ、労災保険の給付を受けることができます。

 

Q労働者以外で中皮腫になった場合に補償を受けることは可能でしょうか。

 

A労災補償などの対象とならない方々に対しては、アスベストによる健康被害救済に関する法律に基づく救済制度が創設されています。

 

アスベストを吸入することによって中皮腫、肺がんになった方々や、法律が施行される前にアスベストが原因で死亡した方の遺族に対して、医療費などの給付をしてもらうことができます。

 

内容や手続きについては、環境再生保全機構のホームページで確認してください。

 

まとめ

 

いかがでしょうか。今回は、アスベスト(石綿)による健康被害について、よくある質問にお答えしました。

 

まだまだ、アスベストについて疑問をお持ちの方々もいらっしゃることでしょう。

 

解体アスベスト相談窓口は、アスベスト、また、解体工事におけるいろいろな問題を気軽に相談することができる問い合わせフォームです。

 

解体アスベスト相談窓口に相談することで、アスベストに対しての知識を蓄え、ぜひ最善な対策をとっていただければと思います。

 

何よりも危険なのは、アスベストのことを何も知らず、そのまま放置していることではないでしょうか。

 

 

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