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木造建築の空き家の抱える問題とは……?

空き家

最近、若い人たちからも、木造建築のお家に住みたいという声を聞きます。

 

そもそも、周囲がほとんど鉄筋コンクリートで埋め尽くされてしまえば、逆にこのようなものに親近感を示すのもわからないことではありません。

 

私達は、自然にももっと深く寄り添いたいと思っているのです。

 

日本で培われた木への愛着心

 

日本は、山や林が多い国で、昔から森林資源が豊富な環境があります。

 

また、寺社仏閣の建立が勢いづいたことで、木造建築技術がかなり発展し、それが家屋にも幾分浸透していきました。

 

また、木には、湿気を吸収したり、放出したりして湿度を一定に保つ機能があるのです。

 

高温多湿の日本の気候でも快適に過ごすことができるため、昔から風土に合った建築メカニズムとして選ばれてきました。

 

世界最古の木造建築と言われている法隆寺は、なんと1300年以上のもの間、幾度と起きた地震や台風にも持ちこたえることができ、現在でも、形を変えず、鑑賞することができます。

 

このことからも、木は非常に耐久性の高い建築材料であることがわかります。

 

木は鉄よりも丈夫?

 

木は乾燥するとともに強さもパワーアップするため、何百年にわたり強度を保持できる他の材質には存在しない特徴があります。

 

意外……というのかもしれませんが、木は鉄よりも丈夫な素材だとも言っていいでしょう!

 

建築材料の強さを測る目安には、「比強度」というものがあります。同じ重さでの強さを比べるもので、たとえばアカマツの場合、鉄のおおよそ4倍もの引っ張りに対して比強度を備えていることがわかっています。

 

また、押しつぶす力に対する強さも鉄のおおよそ3倍という報告もあります。

 

木材建築の空き家を放置しておくと起こりうる問題

 

 

しかし、一方では、木造建築の空き家をずっと放置し続けておくことで、いろいろなトラブルが起きているのも事実です。

 

木をそれほど信用するのも危険な発想であるのかもしれません。

 

木造建築のいい面ばかり見ていても仕方がないのです。

 

追っていかなければならないのは、木材建築の抱えるデメリットの方です。

 

木だって劣化する

 

木材だって劣化します。

 

ずっとそのまま放置しておくことで、空き家の強度や耐震性に影響を及ぼす可能性だって充分にあります。

 

木材建築の最大の敵は水(湿気)だとも言われています。

 

木が水にさらされ、内部に浸透してしまえば、腐朽菌であったり、カビが多発し、木材は腐ってしまうでしょう。

 

特に、屋根であったり、外壁、床下、ウッドデッキなどは水にさらされやすい場所であるため劣化を避けれないかもしれません。

 

木材が白っぽくなっていたり、褐色(黒ずみ)になっているなどの色の変化が起きればそうとう注意が必要です。

 

害虫の影響を受ける

 

そして、木造建築を放置していると、シロアリや木材を食べる害虫に木を内部から破壊されていきます。

 

このような害虫は特に、湿った環境が好きなため、床下や日当たりの悪い場所は、危険です。

 

最近の話しをすれば、高気密高断熱な住宅が増えていますよね。

 

高気密高断熱は、そのまま気密性と断熱性に優れていて、住民の方々にとって過ごしやすく住みやすい環境が作られているのですが、一方で湿度が高くなりやすいため、シロアリなどの害虫にとっても居心地のいい環境が作られています。

 

ですから、本来であれば、マメに換気したり、エアコンの除湿機能を有効活用し、湿度管理には注意を払う必要があるのですが。

 

木造建築の空き家がカビ臭くてご近所が迷惑している

 

日当たりが悪く、湿気が溜まりやすい空き家は、なんだかカビ臭い……ということがあります。

 

放置しておけば、どんどん悪化してしまうことでしょう。

 

カビの栄養源は、ホコリであったり、食べ物の残りカス、人間のアカなどの汚れなどです。

 

湿度は、70%以上、温度は、20%〜30%程度の条件を維持すれば、よりカビの発生率が高くなります。

 

また、山間エリアは、カビが繁殖しやすい環境です。

 

雨が降ったあと、山の湿気が空気や土をつたい流れてくるので、空気や床下がジメジメとし、また、山陰に入り、日差しが遮られてしまうこともあります。

 

・畳

・床下

・押入れ

・水回り

・壁

 

……。

 

このような場所は特に、湿気がこもりやすい状態にあり、プラスして、素材自体が湿度を吸い込みやすく、カビの栄養を提供し、すくすく育ってしまうことでしょう。

 

 

木造建築の空き家が劣化すれば、強度が低下する

 

 

木造建築の空き家が劣化すれば、さらにこのようなことが起こります。

 

構造的な強度の低下

 

使用している木々が劣化すれば、その強度はダダ下がりし、空き家の安全性にも影響してしまうことでしょう。

 

構造自体に使われている木材の劣化は、耐震性が低下するなどの重大な問題を引き起こすリスクがあります。

 

見た目の悪化

 

木目がキレイだったり温かみを感じさせてくれる木材は、建築材としてとても人気があります。

しかし、直射日光にさらされれば色あせてしまったり、雨にさらされたことでカビが発生し、色の悪化なども起きます。

 

湿度変化によって、木々が収縮や膨張し、時間の経過とともにひび割れや剥がれが起きてしまうかもしれません。

 

空き家を放置しない姿勢が大事

 

何よりも、お家に対しては、いつもいたわる気持ちが大事です。

 

お家も生き物のようなものだと思えばいいでしょう。

 

木材を劣化から守り、住宅の寿命を長くするには定期的なメンテナンスが不可欠です。

 

特に外壁や屋根は、日々雨風に直接さらされる場所であるため、頻繁に点検が必要です。

 

また、家の水回りに対しては、配管と排水システムを定期的に点検することも必要です。

 

さらに、キッチン、浴室、トイレなどで起こる水漏れは、構造へのダメージを大きくするため、日ごろ、漏れやつまりがないかチェックし、必要に応じ迅速に修理することも大事です。

 

床下や、屋根裏はシロアリの被害やカビの発生が起こりやすいため、通気性確保を意識し、湿度を適切にコントロールすることが大事です。

 

まとめ

何よりも大事なのは、木造建築の空き家が腐敗し、周囲の方々に多大な迷惑をかけてしまうことです。

 

遠くの場所にいて、「自分の空き家は大丈夫かしら……」と不安がっているだけでは意味がないのです。

 

解体アスベスト相談窓口は、空き家のいろいろな問題を気軽に相談することができる問い合わせフォームです。

 

解体アスベスト相談窓口に相談することで、木造建築の空き家を今後どうすればいいのか、正しい方法を知ることができます。

 

ぜひ一度気軽にご訪問ください。

 

 

 

 

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