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解体建材をリサイクル 再利用の可能性
解体
解体業者に工事を依頼することで、当然のことですが、作業は手際よく進行していくことでしょう。ただし、解体工事が終わった後に残った建材、また廃棄物が適切に処理されるかあたりのことは、依頼主の方々も把握する必要があるのではないでしょうか。
それが適切にされないことには、環境に対しての悪い影響が様々出て来てしまうことになります。効果的な、建材、廃棄物の処理とは、まさに再利用することであり、リサイクルすることです。
今回この記事では、解体業者が行っている、解体された建材を再利用・リサイクルする取り組みなどについて解説します。
目次
思い出のつまった建材を再利用する
お家を解体する理由は様々です。長年住んできたお家を解体することもあり、建築廃材にも思い出が一杯つまっていることも少なくありません。
そのようなとき、思い出が一杯つまったお家の一部を新しい家に取り入れる、古い家で使用していた木材や建具を再利用するアイデアを取り入れてみてはいかがでしょうか。
解体する古い家の木材をフルに活用しお家を新築する
古民家の移築はオシャレな発想であり、最近はよく聞くことがあります。それでも、一般の家屋を移築することは、建築規制の問題であったり、敷地の広さなどの問題よりハードルが高いことは多々あります。
しかし、移築とまで大それたことを言わないでも、基礎であったり土台、骨組み部は新しくし、古いお家にあった梁、床板、建具……などと言った利用できるものを積極的に取り入れ、新しいお家を建てることは充分可能です。
新しいお家に、古い木材を採用することで、新しい木材を使用するよりも強度を維持することができたり、新しいお家の雰囲気に重厚感や、落ち着き感をプラスα取り入れることができます。
そして、何よりもそのような方法は、環境にやさしい建築と向き合うことができます。
古い家の梁を新しいお家の梁に
お家の重さを支える大事な役目をもつ梁、大黒柱は、古いお家には、現在ではなかなか手に入れることができないような、太く、クオリティーの高い木材が使われていることが多々あります。
そのようなものを、新しく建てるお家でも同様にして梁や大黒柱に使おうと思えば、それも充分可能です。
網代天井を使用
古いお家には、一枚板に細かい細工を施したような欄間であったり、板戸、竹など天然素材を織り込み丁寧に作られた網代天井……などがあります。
まさにそのような熟練した職人らの手によって作られたアートとも言いたい作品は、是非とも新しい生活に積極的に取り入れたいものです。
そのようなものを残す意識によって、オーダーメイドの出来栄えにぐっと近づけることができ、かつ個性的&オシャレなお家を演出することができます。
解体業者のリサイクルの取り組み
建築廃材は、お家を解体した後に出る木材などの産業廃棄物です。
そのようなものを出した解体業者は責任を持って処理をしなければなりません。
解体業者でも、作業を通じて、柱や木くずなどの木材を収集し、再利用する取り組みを行っています。
解体業者が現在行っているリサイクルの取り組みは、以下の通りです。
木質バイオマス燃料
お家を解体したときに発生する木くずは、ほとんどが木質バイオマス燃料の原料としてリサイクルされています。
木質バイオマス燃料とは、ウッドチップであったり、木質ペレットなどを含んだ生物由来の再生を可能とするエネルギー資源です。
これをエネルギーとして燃やせば、二酸化炭素の排出量は木の成長過程で吸収されるので、二酸化炭素の量に悪い影響を与えません。まさに、木質バイオマス燃料は、カーボンニュートラルな燃料としておおいに注目されています。
木質チップ
木質チップとは、出てきた木材を砕いたり、カットしたりすることで細かくしたものです。廃木材はリサイクルとして活用でき、木質チップとして再利用することができます。
木質チップの汎用性もそうとう高く、加工され紙や木製品として誕生させることができ、バイオマス発電、ボイラーの燃料、また、そのままの状態で敷材や敷料としても使用可能、様々な形での利用が期待できます。
木質チップを作るうえで、使われる木材は、解体工事をする上で出てきた木であったり、製造過程で出たもの……など、本来であればそのまま廃棄されるだけの材料を使用するためいたって環境に思いやりがあります。
また、解体工事から出る廃木材は、金属などの異物が多く含まれています。そこで木質チップにも異物が含まれているのでは……という疑問もどうしてもわいてきてしまうのですが。
とかし、このようなシーンで登場するのが、磁選機&選別機です。ともに異物を取り除く有能なマシーンで、木質チップの中に紛れ込んでいる異物をキレイに取り除いてくれます。
木質ペレット
木質燃料ペレットとは、廃木材を粉砕、圧縮し、おおよそ直径8mmに固められた固形燃料のことです。製造された木質燃料ペレットは、火力発電所へと出荷され、石炭と混合燃焼します。
解体工事から出た建材は、現在のままであれば、焼却処分されただのゴミに過ぎないのですが、再利用することで資源に変えることができます。廃木材を再利用し、新しいエネルギーにしよう!という思いから研究し尽くされたのが、木質燃料ペレットです。
お家の解体工事で出た木材を再利用することは義務?
古いお家の解体工事で発生してしまう産業廃棄物は、建設リサイクル法という法律によって、再利用が義務化されているのです。
木材は、当然産業廃棄物のひとつとして認識しなければならないため、大黒柱であったり、ふすまの木材など大型のものはもちろん、小さなこまごまとした木片などと言った木くずに対しても目を向け、再利用しなければなりません。
まとめ
いかがでしょうか。今回は新しいお家に古いお家の建材を再利用する発想、また、解体業者が行っている廃棄物に対してのリサイクルの取り組みを解説しました。
地球の環境を守るため、また、思い出を残すという意味合いでも、積極的に依頼主さんの立場からも、再利用、リサイクルのことを考えて欲しいと思います。
解体アスベスト相談窓口は、解体工事におけるいろいろな問題を気軽に相談することができる問い合わせフォームです。
解体建材の再利用、リサイクルについてもわからないことがあれば、気軽にいろいろと相談してみるといいでしょう。